お昼の放送

 昨夜からいきなり冷え込んできて、まあ昼間はわりと暖かいのだけれど…朝晩がね。とっても冷え症の私としては参ってしまうわけです。うー。指先が気温と変わらない気がする。
 うちの学校は人数が多い分、委員会活動がしっかりしている。動く人数も見る人数もいるってことだ。(小さい学校だと活動が難しくなったりする)で、放送委員が頑張っていて、毎日お昼に放送を流す。ちょっとした読み聞かせをしたり、物語のテープを流したり。で、ホントにたまにCDをかけたりする。このCDがお子ちゃま達にはものすごく好評、先生達にはとっても不評なのだ。流行の曲がかかるので、お子ちゃま達は喜んで歌ったりするのだが、先生達としてはうるさいし、騒ぐし、食べるの遅れるし…と良いことがない。いつだったかオレンジレンジロコローションがかかって、収集つかないほどの大騒ぎになり、しかもかなり大音量でかかったので、スピーカーに近い位置で食べている担任の先生はうるさくてしょうがないのだ。
 そして、今日。「今日は、CDを流します」という放送がかかった瞬間、お子ちゃま達の顔は光り輝き、私は落ち込んだ。やれやれ。今日は何がかかるんだかな…とヤケのように焼きそばを口に入れたとたん。
マイヤヒー マイヤフー♪
 いやぁ。焼きそば吹くかと思ったね。お子ちゃま達も大爆笑。みんな知ってる…。途中で多分職員室の先生が放送室に入って指導が入ったんだろう。いきなり聞こえなくなったと思ったら、少ししてとっても小さい音量でまたかかり始めた。みんな何となく一緒に歌うけど、ちょっとでも歌うと放送が聞こえなくなるのでジレンマに陥っていた。すると、ある男の子が俄然ものすごい勢いで給食を食べ始めた。周りの子が「どしたん?」と聞く。その子はパンをちぎってほおばりながら言った。
「僕、踊る」
「踊るん!? 何でそんなに急いで食べよるん?」
「食べ終わってからじゃないと立っちゃいけんじゃん」
教室中大爆笑。いやぁ。しつけが行き届いてるわ。残念ながら、曲がかかるちょっと前におかわりをしていたので、曲が終わるまでに食べきれなかった。落ち込む彼の耳に、今度は「No more cry〜♪」と新たな音楽が聞こえてくる。喜色満面で食べ終え、お皿と牛乳瓶を小走りで返し、前に出てきて踊り出した…。…あんた、どんな音楽でも踊りが一緒だな…(彼はよく踊る)。まあ、それなりに楽しい給食時間になったのでした。