片づかない仕事

 朝から仕事に行く。こつこつと仕事を書類の書き込み仕事をしていた…はずなのに、いつの間にかパソコンの前で来年度のクラス分け&名簿作成作業をしている。あれー? 名簿はさっさと打ち終わり、また書き込み作業…のつもりが、予定より30分ほど早く来た来年度から来る新任の先生と目が合う。玄関に出て校長室へ連れて行く。自己紹介をしている。と、校長先生の声が聞こえてきた。
 「あれが言っていた綾戸さん。いろいろ新任のこと教えてくれるから」
 …おーい。まぢで? 最初はアパートを斡旋させられそうだったのだが、どうやら候補を決めてきていたようで、それならと職員室に入ってもらってあれこれ話をする。
 何だか楽しく話をしすぎてしまったらしく、彼女が帰っていったのが11時かなり過ぎ。うわー。お昼まであと1時間ないの〜?
 ぽつりぽつりと会議から帰ってきてげっそりしているS先生と話をしながら書き込み。でもあっという間にお昼の時間。みんなで食べに行って、1時過ぎ。
 お昼からは帰ってしまう人続出。ま、こんな時じゃないと年休も取れないからねぇ。おとなしく「いやー。頭を使わない仕事したいー」とぶつぶつ言いながら書き込みをしていると、S先生が笑う。
 「頭を使わない仕事、あるよ?する?」
 「何がありますか?」
 「クラス名簿作ったでしょ、あの通りに児童名のはんこを分けて〜
  それから『入学おめでとう』の教室飾りの字を書いて〜
  パソコンに…」
 「もういいですごめんなさい」
 はんこの仕分けはしましたがね。飾りの字を書いてもよかったんだけど、習字道具をもう車に積みっぱなしにしてあって、出すのが面倒だったり。
 5時はあっという間に過ぎる。なのに…なのに…それなのに…なぜまだ書き込みが終わってない!? おっかしいなぁ…と頭を捻っていたら、見ていた先生に笑われた。
 「綾戸さん、人の仕事ばかりしてるから〜♪」
 人の仕事ばかりじゃなく、机の引き出しとか棚の中身とかは結構片づいていて、みんなのパソコン書類とか、中学生の入学式に旧6年の先生が送る祝電とか、頼まれた名刺とか、そういうのはキレーに片づいてるんだけど…うーむ。