寂しい気持ち

 「桜のつぼみもほころび始め、また、春が巡ってきました!」
 唐突に自分が小学生の時の、卒業式のシュプレを思い出した…。確か「そんな時期に6年生の皆さんとお別れするのは寂しいですが…」とか続いたような。毎年同じだったから何となく覚えている。今年は3月に数回雪が降るくらい寒かったから、桜なんてまだ全然咲いてない。…いや、桜は咲いてるな。ソメイヨシノは、まだ。
 出勤して、でもすることがない。今日はS先生にHPの更新を教えるために学校に行ったしな…。S先生が他の仕事をしているときに、人の手伝いとか残った片づけとかちょこちょこしながら、ぼーっと待っていた。S先生は飲み込みが早いし、パソコンも慣れているから説明も楽。
 お昼を食べていたら、ある先生に言われた。
 「綾戸先生、昨日あいさつ回り行ってたよね?運転手させられたの?」
 「ええまあ」
 「自分はあいさつしないのに大変だったね」
 「…しましたよ。出て行くんですから…」
 「…!? あ、そうか、出ちゃうんだったっけ!?
  あまりに普段通りに人の仕事を手伝ってるから、すっかり勘違い〜!」
 おーい(苦笑) でも、周りで聞いていた先生も「そうよね!私も昨日、綾戸さんがあいさつに行くのが不思議で仕方なかったよ。後になって気が付いた〜」と言っていた。えー…(苦笑)いさせて頂けるならそんなに嬉しいことはないんですが。
 3時過ぎにはもう本当にぽつんとしていた。周りはめちゃめちゃ忙しいんだけど、私はすることがない。しょうがないので、年休をいただいて帰ることに。「帰ります〜」と言うと、「寂しいの〜」とか「お世話になりましたねぇ」とか声をかけて頂いた。嬉しい限り。泣きそうで、でも我慢して、何とかずっと笑顔でいられた。でも、この調子じゃ離任式やばいなぁ…。私が初任者の時、ものすごく迷惑をかけて、ものすごくお世話になった先生が出て行くことになって、送別会であいさつも出来ないくらいにぐしゃぐしゃに泣いちゃったけれど、あの時以来、というほどに泣いたらどうしようか…。あいさつくらいちゃんとしなきゃいけないよなぁ。
 帰ってしばらくぼーっとして、その後、夕飯は今度私と入れ違いで入ってくる新任の先生とご飯を食べに行く。学校とか研修センターとかも道をたどってドライブ。大おしゃべり大会だった。もう4年前か…よく怒られたなぁ(苦笑) 
 明日からは6時起き。はー…。しょうがないか。頑張りましょう。