久しぶりの感覚

 午後からお子ちゃま達は自習で留守番。他の先生達も風邪で休みとか出張とかで、一時間中来てくれる人はいない。お子ちゃま達は多分初めての単独自習。留守番ガンバってね〜!と言って、私は少しわくわくしながら出張に行く。
 とんでもなく疲れていて、とんでもなく眠いのに、しかも研修に行くのにどうしてわくわくしているのかというと、今回の研修が『音声言語実践講座』だからだ。大学で国語科国語学、しかも方言学を選考していた綾戸にとって、音声言語はまさしく自分の畑。講座で「音読を指導してくれる」らしいのだが、読み聞かせが趣味になりつつある綾戸には願ってもない研修なのだ。教育委員会実施の研修を1講座以上取らなければならなかったのだが、これを取らずして何を取る。他の先生には「1年間で3日も行かなきゃいけない講座でしょ!? 勉強家だね〜!」なんて言われてしまったけど、趣味なんだってばさ。
 交通事情により遅刻しかけてしまったけど、ぎりぎりで飛び込む。教育委員会から来ていたS先生はよく知っている人。あいさつをすると「久しぶりだね〜。あ、そこの学校に変わったの」と言われた。うん。多分うちの学校の研究会に、S先生が来ることになると思うので、また会うと思います(苦笑)その時はご指導…お手柔らかに…。
 講師はアナウンサー上がりの人らしい。ニュースで聞くようなしゃべり方で驚く。まず発声法から練習。発声・発音は苦手なのでしっかりやっておく。それからイントネーションやアクセント、プロミネンス(文章のどこに重点を置いて読むか)の知識を説明。この辺は大学の授業でゼミの先生だったT教授にたたき込まれたから完璧。発音に関する知識とか、耳、感覚とかは出来ているので楽だった。
 休憩を挟んで実践。教科書のコピーが配られ、実際に読めと言う。「適当に当てていきますからね」と言われて、わー、何注意されるんだろう大変だ…と思った瞬間「えー…綾戸先生」 いきなり当たった!? 名簿見ながらランダムで、何故一番に当たる…。何をどうすればいいのか分からないまま、「最初からでいいんですか? 題から?」と聞きながら、取りあえず「そこまででイイですよ」と言われるまで読む。で、「肩に力入りすぎですね。一生懸命読んで下さったのはよく分かりました♪」とにこやかに言われた。…すみません…。やっぱりアクセントやプロミネンスは何も注意されなかったけど、「ラ行の発音弱いですね?苦手?」 一発でばれてる!( ̄□ ̄; ラ行に限らず、ザ行・ダ行など、舌先を歯につけて弾いたり擦ったりする音(歯茎弾音・破擦音と言う)は弱いんですが…。散々練習させられ、しかも息が長続きしないのも見破られる。「基本は一文を一息で読んで下さい」 げー! やってみればわかるけど、何となく「、」で休んでしまうので、切らずに読めと言われても難しいのだ。
 ようやく解放されて、他の先生方がやって注意されるのを聞いていると、みんなアクセントやプロミネンスや「一文一息」を注意されても、発音は注意されないの(T^T) 日本語がきちんと発音できないのは私だけかい…。ちょっと練習しよう…。
 あと2回講座はあるけれど、多分3回目は実践発表(私たちが子どもに何を教えたか)になるので、教えてもらえるのはあと1回。頑張りましょう。