できそうにないね(苦笑)

 うちの学校にはたばこを吸われる先生が数人いらっしゃる。お父ちゃんもその一人。が、2月に入る前に「わしはたばこ止めるからな!」と豪語していらした。どうやら次男さんがまだ18なのに吸っているらしく、それを止めさせるために自分が手本を見せるというのだ。次男さんの誕生日が2月22日なので、その前の日から自分も止める、って。今すぐ止められない時点で私たちはちっとも信じちゃいないのだが(笑) 私がだぁにたばこを止めさせたことを知っているお父ちゃんは、それを私に宣言して背水の陣を取るつもりでいるのかなと思っていた。
 で、今日。妙にお父ちゃんがそわそわと背後の席のW先生に絡む。W先生も「酒もたばこも止められない止まらない♪」の人だ。そのW先生に向かって話しかけていた。
 「Wさんも明日から酒止めるんよなぁ!」
W「はぁ? わしはそんなこと言ってないで〜」
 「いやいや〜。Wさんも止めるんよな。臭いがしたらお嬢(何故か私をそう呼ぶ)に
  怒られるんで」
W「だーから、そんなこと何も約束してないって。なあ、綾戸さん」
綾「そうですねぇ。W先生はずっとやめない!って仰ってましたね」
W「あったりまえよぅ。酒止めるくらいなら人間やめらぁ!」
 …それもどうかと…(苦笑)。お父ちゃんはしきりと「止めないとお嬢に怒られる、嫌われる…嫌われたらわしは生きていかれん…」とぶつぶつ言ってはW先生や、たまたま近くにいたU先生までも道連れにしようとしている。なーんでそこで私が出てくるわけ? ふらっとどこかに行ってしまったお父ちゃん。「まるで私が悪いみたいなんですけど…」とぼやいたら、W先生は「しょーのない…直前になって自分がイヤになってきたからって人に言わんでもなぁ」と笑い、U先生は「大丈夫よ〜。誰が悪いか、みんなちゃんと解ってるから」と私を慰めてくれた。
 またふらりと帰ってきたお父ちゃん。まだその話をしているのでW先生がぼそっと言う。
W「ほんまにもぅ…綾戸さん、どう思う〜?」
綾「潔くないですね」(←どキッパリ)
 お父ちゃんはがっくり頽れ、それ以上何も言わなくなってしまった(苦笑) 明日がある意味楽しみだったりするんですが。