クリスマスイブ

 サンタクロースを信じていたのは9歳くらいまでだった。10歳のクリスマスイブに三越の車に乗ったサンタクロースが来てプレゼントをくれ、次の日の朝起きてみても枕元にプレゼントはなく、両親に聞いたら「昨日来たじゃない」と言われたから、ああ、やっぱりいないのかと思ったものだ。
 典型的な日本人だからクリスチャンでも仏教徒でもなく、ただのイベント好きなのだけれども、クリスマスが何となくいつもと違う特別な日のように感じる。私の周りを取り囲む、お世話になっているいろんな人の存在を思い出し、感謝する。あなたのおかげで助かっている。あなたのおかげでちょっとドキドキ出来る。あなたのおかげで昔のことを思い出す。あなたのおかげで今暖かく幸せに過ごせる。いろんなあなたに、様々なありがとうの気持ち。
 相変わらず気遣いの塊である義母がクリスマスケーキを注文してくれて、両親と旦那と私4人で食べる。ついでに義父にパソコンで年賀状を作るやり方を教え、プリンタで試し刷り。夕ご飯までいただいて帰って、M−1を見て、お風呂に入って、少しだけお酒を飲みながら旦那とテレビを消して、明かりを消して、アロマキャンドルに火をつけて少しゆっくりしゃべる。やっぱり話が卓球のことに及ぶと熱く語って、しかも高校生に教えに行くことになるとどんどこ熱が上がる旦那を見て、「あー、今は高校生に負けてるな私」と改めて実感するわけだけれども(苦笑) 
 去年は少々センチメンタルなクリスマスイブを過ごしたっけか。でも、今年もやっぱり少々センチメンタルな気分なのかもしれない。たくさんのあなたが願う世界。たくさんのあなたが祈る世界。望む世界の形はそれぞれで、全てをかなえるには矛盾がありすぎて。それでも私は祈る。私が願う世界の形を現実の世界に引き寄せるために。
 あなたの願いが かないますように。