海に親しむ日

 という名前の、春の遠足。海に行って、岩場に着いている貝を採って、お味噌汁に放り込んでみんなで食べる、と。私の実家の方では「貝を採る」と言ったら「アサリなどの貝を砂から掘り出す」なので、岩場でくっついている貝を採取なんて…1年ぶりくらいか…。何がおいしいのか、どの貝を入れるとみそ汁が苦くなるのか、そういうのも聞いたんだけど、その場に行ってみると全然区別がつかなくてさ…。
 子ども達は地元なので、す〜っと岩場の陰を見渡していると思ったら「いた!」と叫んで道具などで岩場の陰の水の中をがさごそ…すると、結構大きなウニがゴロンと出てくる。びっくり。いったい何が見えたのか、私にはさっぱり見当もつかない。適当にその辺にくっついている貝をひっぺがして、「これ食べられる?」と聞いて「それダメ」とダメ出しされてはぽいっと捨てる…を繰り返していた。それでもしばらくして慣れてくると、ウニを引っ張りだしてはその辺の子に「おーい。これやる」(←指を指すだけ。痛そうで持てないから)とあげることができるようにはなった。
 1度集合がかかり、5・6年生はかまどを作って火をおこし、お味噌汁の準備。1〜4年生は今度は自分の家に持って帰る分を採る。相変わらず見分けはつかないけど、見た目ですぐに分かる星形の貝を採ることに。具にするには小さいけど、だしは結構出るんだとか。ペアがお休みしてしまって一人になったうちのクラスの女の子と一緒に岩場にくっついている貝をドライバーでひっぺがす。ごめんねー。そんなにたくさんは採れないけれど、まあ2人分のだしにするには足りるかな…というくらいだけ採った。
 お味噌汁はなかなか。どうやら味噌がよかったようで…用務員のおばちゃんの手前味噌だとか。ちょこっと遊んで帰るけど、遊んでいる頃にすでにへろへろだった1年生達には、そこからまた30分山道を歩くのはつらかったらしい。というか、1年生だけじゃなくすべての子ども達、そして私もつらかった。
 帰ってからは校長先生がおごってくださったアイスクリームを食べて一息。がは。