結局無かったことになるのかな

 ここ2日ほど腹が立って仕方ないことがある。ニュースにはなってないのだが…詳しいことはこちらまとめサイトなので読みなれてない人は時間がかかると思います。時間のあるときにぜひ。
 何が起きたか簡単に言えば、阿部知子という社民党の議員が自分のHPやメールマガジンで、自衛隊批判をしたいがために「阪神・淡路大震災で自衛隊は活動を始めたのが遅かった。地震が起きてから活動開始までに何日もかかった」と発言した、ということ。
 結果、阿部議員のHPには掲示板も何も無いために、たまたま書いていた阿部議員の秘書のブログに抗議のコメントが殺到した。ふざけるな、自衛隊は活動したくても総理大臣の命令が無くて動くことすらできなかったのだ。当時の総理大臣は誰だ、と。自衛隊はできることからどんどんやってくれたのに、社民(当時社会党)がやったことは、あの惨状の中で自衛隊反対の抗議デモのみじゃないか、と。コメント欄がパンクした頃にこのことを知って、実際見に行ってみた。最近よく話題になってる「2ちゃんねるの荒らし」じゃない。実際に被害に遭われた方の悲痛な叫びだ。
 次の日、その抗議に対して何のコメントも無くブログは消えた。阿部議員のHPはといえば、ちょっとしたタイプミスや間違いを細かく直し、表現を変えたのみで要旨は変わらずそのまま。変更に関してのコメントも一切無し。ちょうどブログ炎上の翌日に地元で講演会を行ったらしいが、ちょこっと「抗議が400も500も来て…」と話しただけで何に関しての抗議なのか、その結果自分が何をしたのかは全く語らなかったらしいのだ。
 腹に据えかねながら、それでも見守っていた。電話で抗議をした人も、マスコミに通報した人もいるみたいだけど、特にニュースになるでもなく、だからといって表立って講義する場所も無く、何となく沈静化している感じだ。こうやって、知らない人は知らないまま埋もれていくんだな、私が知らないだけでそういうことがたくさん起きてるんだろうな…。そう思う。
 忘れることなんて出来るものか。センター試験の翌々日の話だ。あの長すぎる地震に驚き、ニュースを見れば悲惨な状況で、ちょうど風邪を引いて学校早退して、うずくまりながらずっとテレビを見ていたのだから。
 当時もう大学がさっさと決まっていてセンターすら受けてない気楽な高校3年生は、確かに何もしていない。余った時間を使ってボランティアに行くでもなく、募金活動をしたわけでもない。赤十字か何かの募金電話に電話したくらいだ。後はただテレビをずっと見ていて、一人でも多くの人が助かるように祈るだけだった。一緒に大学に入った友達の中には「私も推薦で受かったから、ボランティアに行ってた」っていう人もいた。今回のことに関して、彼女には怒る権利がある。私はただの役立たずだから、腹に据えかねても抗議しなかった。
 役立たずだった私だ。何もしてない。だけど今出来ることはある。「風化させないこと」と、せめてニュースにならなくても周囲の人に知ってもらうこと。そして自分が覚えておくこと。私は欠片にすらならない1票しか持ってない。それでも投じることはできる。こうやってブログに書くことも出来る。今までだって入れたことないけど、社民に投票なんかしてやるもんか。