謎の行動

洗濯物をたたんでいると、ゆぅが喜んで遊びにくる。取り込んで来たものを突っ込んでいるカゴから洗濯物を取り出しては「はい!」と渡してくれる。まあそれはある程度ありがたいのだが、たたむペースを考えずに次々と渡してくれるので、ありがた迷惑なこともある。

それはまだいい。

カゴから引っ張りだしたものを、誰のか確認していることもある。旦那のシャツを引っ張りだして「とっとの〜」自分の服を引っ張って「ゆぅちゃんの!」ちぃのロンパースを引っ張りだして「ちぃ!」誰のか分かっているのはなかなか偉い。ほとんど外すことはない。だけど…「とっとの!」って言いながらトランクスをかぶらないでくれないか…?

それも まだ いい。

靴下を取り出して来て、ちゃんと2つセットにして渡してくれる。「とっとの」「かっかの」と言いながら。それを受け取って「ありがとね〜」と言いながらくるっと丸める。旦那のものは旦那の下着をたたんだところへ、私のは私の下着をたたんだところへ置いておく。そして次をたたむ。そこへゆぅがやってきて、靴下だけ持ってテコテコと歩いて行ってしまう。どこに行くのかと思ったら、リビングを出て廊下へ。

「ぽい!」

靴下を廊下に放り投げて、ドアを丁寧に閉めて、戻って来た。なぜ!? 仕方なく拾いに行って戻って来たら「まめ〜!」(訳:だめ)といいつつ、また取り上げて廊下へぽい。ドアをパタン。

…………なにゆえに?

仕方なく諦めてそのままにしておき、他のをたたんで全部まとめてカゴに入れる。洗面所にあるタンスに下着類とタオル類を収めるために立ち上がり、廊下へ。通りすがりにそっと靴下を拾ってカゴに入れて、ゆぅに黙って持って行った。さっさと片付ける。と、ゆぅも「しゃっしゃっしゃっしゃ〜♪」とお片づけの歌を歌いながら廊下へ出てくる気配。

「…………ナイ…」

ちぃさ〜なつぶやきが聞こえて来て笑った。でも、探してる様子も無いし、無いってことで納得したらしい。よけいに訳が分からない。